やって、させて、ほめて (前編)

やって、させて、ほめて (前編)


今日は『人を指導する』という事についてお話していこうと思います。

 

 

こういう言葉をご存知でしょうか。

 

『やって見せ、言って聞かせて させてみて、誉めてやらねば人は動かじ』

 

 

ちょっと古い言葉です。

 

 

 

これは明治の連合艦隊司令長官、元帥海軍大将 山本五十六(やまもといそろく)の言葉です。

人を指導するコツが全てこの一言で言い表されている、といってもいいでしょう。

 

 

仕事をする最大の動力は「やる気」です。

 

 

そのやる気を起こすものには、

「外発的動機づけ=他人のためにやる」

「内発的動機づけ=自分のためにやる」

の2つがあります。

 

たとえば「お金を稼がなきゃならないから」「世間体のため」というのが外的動機づけ。

そして、「この仕事にやりがいを感じるから」「社長を尊敬しているから」というのが内発的動機づけです。

 

ある時、杉村健という学者が小学生2400人に対して「勉強する理由」というものを聞きました。

すると理由のうちの上位を占めた80%は、「親に誉められたいから」「先生に叱られたくないから」といったような外発的動機づけでした。

 

でも、成績がいい生徒たちはほとんど「好きだから」「面白いから」「新しいことを知りたいから」といった内発的動機づけを理由として挙げていたのです。

 

すなわち、外発的動機は、時に爆発的な力を発揮しますが、持続力はありません。

しかし、内発的動機は、仕事の効率、ひいては能力をも上げる大きなパワーとなるのです。

 

 

もちろん、内発的な動機づけだけが重要とは言いません。

人の好みは移り変わりやすいものですから、内発的動機づけだけでは、いつか飽きる時が来ます。

そんな時に「誉めてくれるから」「期待を裏切りたくないから」といった外発的動機づけが必要なこともあるでしょう。

 

走りに例えるなら、外発的動機づけは「ダッシュ」、内発的動機づけは「マラソン」です。

 

ですから人を「成長させたい」と思ったなら、わずかでも仕事に内発的動機、つまり興味を持たせ「この仕事を続けたい」という気持ちを起こさせ、また、「この仕事をしよう」と背中を押してやる事が必要です。

 

 

そこで、冒頭に出てきた、

『やって見せ、言って聞かせて させてみて、誉めてやらねば人は動かじ』 です。

 

 

次回では、それを踏まえて具体的に人を指導する方法をお話していきましょう。

 

 

続く