拒否させてOKさせる!? (前編)

 

突然ですが、みなさんは心理学テクニックを実際に使ったことはありますか? こちらのブログではいろいろな心理学理論を応用した「スーパーメソッド」を紹介しましたが、 「前に紹介してあった○○っていうテクニック、実際に使ってみたよ! もう大成功! それ以来幸せ一杯です!」という男性誌の広告のような経験のある方はあまりいらっしゃらないのではないかと思います。

 

 なぜならそれは「知ってる」ことと「実際に使う」ことはまったくの別物だからです。どんな心理学テクニックも、「実際に使わなければただの娯楽と同じ」です。みなさんの中には、「そうはいっても具体的に使える状況にならなくて…」と思っている方もいらっしゃるでしょう。

 

 確かに世の中には、実際に心理学テクニック使える状況というのは少ないものです。どんな心理学の本を読んでも、すぐに実行するのは困難です。

 

 たとえばよくある、こんな記述。

「人間には心理的なナワバリがあるため、相手とは適切な距離をとるように心がけなければいけない」

 

 だから何だと言うのでしょう。こんな知識をそのまま教わっても、何の役にも立ちません。

 

 

 また、たとえ実践的なテクニックを学んだとしても、実際にそれを誰かに使うのは、 どこかしら「後ろめたさ」があるはずです。それはやはり心のどこかで「サギっぽい」と考えていたり、また万が一相手に「それって○○って心理テクニックじゃない?」なんて言われたときのことを極度に恐れていたりするためです。

 

 

 よって今回は、就職面接や合コンなどの状況で、「即使える」かつ、こういった 「良心の呵責がない」心理テクニックを紹介します。

 

 みなさんは「ドア・イン・ザ・フェイス」というテクニックをご存知でしょうか。正式には「シャット・ザ・ドア・イン・ザ・フェイス」。日本語にするなら「相手の顔の目の前でドアを閉めること」。

 

 こんな心理実験があります。

 実験者は、学生たちに「2年間、非行少年たちのカウンセラーをしてください」と依頼しました。すると当然ですが、全員拒否しました。その直後に、「それでは、これから非行少年たちを2時間ほど動物園に連れて行くのを手伝ってくれませんか?」と依頼したところ、50%もの人がOKしたのです。 このとき、いきなり2番目の頼みをした場合は、17%の人しかOKしませんでした。

 すなわち、最初の頼みを断らせることで、同じ頼みを、まさに3倍の人にOKさせることができたわけです。

 

 よって 人は何かの大きな頼みごとを一度断った場合、その後ろめたさから「次の頼みは極力聞いてあげよ う……」と考えるわけです。

 これこそが、「ドア・イン・ザ・フェイス」です。

 

 ……でも、ここまではどこの心理学本にも書いてあること。

 

 この理論はちょっと見方を変えただけで、強力なテクニックに変えることができるのです。

 

次回予告:ドア・イン・ザ・フェイステクニックを応用した、強力なテクニックとは?